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110年の締めくくり

 静寂な居室で、眠るように呼吸をやめられた…明治後期生まれの、御年110歳のご利用者を、85歳の息子さんと介護士と栄養士で見送った。110年、日数でいうと40150日、明治大正…令和とまさに5つの激動の時代を駆け抜けて来られた。
 100歳を超えてから、施設でお世話させていただくことになり早10年。沢山の思い出が走馬灯のように蘇る。誕生会にすき焼きを食べに行ったこと…好みのメロンケーキを手作りし、誕生会のお祝いをしたこと…一緒に大きな声で合唱したこと…オムツ交換が下手で叱られたこと…。何度か体調を崩され、お迎えが近いかな…と心配したけど復活されて喜んだこと…
 そんな大先輩の人生の締めくくりに立ち会える、締めくくりの数年を共に過ごせる…そんな介護の仕事にやりがいを感じ、尊さすら感じた。
 「これまでお世話してくれてありがとうね。離れて暮らす分、私たち家族も母のことをより大切にできたよ。お母さんも笑顔で過ごしていたし。」ご利用者を亡くした悲しい気持ちと共に、息子さんからの言葉が胸を打った。
 特養ご利用者は、終の住まいとして入居される。人生の締めくくりを控えておられる方々の、一日一日に寄り添いお世話できることが私たちの誇り。

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